皮膚の構造(表皮)

皮膚の構造(表皮)

肌は大きく上から(表面から)表皮・真皮・皮下組織の3つから成り立ちそれぞれが大切な役割を担っています。

 上から順番に見ていきましょう。

 皮膚の構造 

  • 表皮
  • 真皮
  • 皮下組織 

皮膚は表皮、真皮、皮下組織という三つの層に分かれています。

表皮

肌断面図 表皮

表皮は平均約2㎜の厚さで、上から

④角質層、

③顆粒層(かりゅうそう)、

②有棘層(ゆうきょくそう)

①基底層という

4つの層からなっています。

 

■表皮のターンオーバー

肌断面図 ターンオーバー

表皮の細胞(表皮角化細胞)は①基底層で作られて新しい細胞が生まれると前の細胞は押し出されるかたちで、→②有棘層→③顆粒層→④角質層とすこしづつ上にあがっていきます。


基底層で生まれた細胞は角質層にのぼっていき、一番上までたどり着いた細胞(角層)は通常28日間でアカとなって剥がれ落ちます。これを表皮のターンオーバーといいます。



①基底層→②有棘層→③顆粒層→④角質層=28日!



■表皮の構成

①基底層:

縦長の基底細胞がならんでいて、新しい角化細胞を生み出します。

> Tips)メラノサイトもここにあり、紫外線から肌を守る色素(メラニン色素)を合成します。ただ、加齢やその他の原因で.メラニン色素をターンオーバーしきれないとその色素が肌にのこりシミの原因になります。

 

②有棘層(ゆうきょくそう):


基底層で生まれた細胞はこの層でとげ状の細胞となり層(有棘層)を形成します。この層では真皮から酸素や栄養素を受け取り、角層やつぎに出てくる顆粒層を形成するタンパク質もここで合成されます。


③顆粒層(かりゅうそう):


有棘層(ゆうきょくそう)にあった細胞が上にあがり、扁平なかたちをした細胞(顆粒細胞)へとかたちを変えます。この細胞が2~3層重なり、顆粒層が形成されます。顆粒細胞を構成しているタンパク質が次に出てくる角層でアミノ酸に分解されNMF(天然保湿因子)の主成分になります。



④角層:

顆粒細胞からあがってきた細胞は核がなくなり、角層細胞になります。この角層細胞が10~20層重なって最後の層(角層)を作り上げます。この層には、NMF(天然保湿因子)細胞間脂質などが存在し、肌の潤いを保ち、皮膚を乾燥から守っています。表面には皮脂と汗がまじりあってできた皮脂膜があり、外部から受ける刺激から肌を守っています。


・細胞間脂質

何層もにかさなる角層細胞と角層細胞の間を細胞間脂質という物質がうめています。

細胞間脂質には水の層と油の層が重なりあってラメラ構造を形成し強力なバリア機能をはたしています。

参考)

「NMF産生酵素の発見と新たな肌あれメカニズムの解明」

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