皮膚の構造(真皮)
真皮は表皮の下にあり、厚さは約1.8㎜。皮膚のハリと弾力を保つ中心的な部分で、ここには皮脂腺や汗腺など重要な器官が集まっています。
真皮の約70%はコラーゲンという繊維が占めています。それを束ねるようにエラスチン繊維があり、コラーゲン繊維やエラスチン繊維の隙間をヒアルロン酸などの成分(基質)が満たしています。その他に真皮には線維芽細胞が点在し、この線維芽細胞がコラーゲン繊維やエラスチン繊維などを作りだしています。線維芽細胞自体も分裂によって新しく生まれ変わります。それぞれの構成要素については後程詳しく説明しますね。
真皮の構成
真皮は乳頭層(にゅうとうそう)と網状層(もうじょうそう)二つの層からできています。
乳頭層
乳頭層には毛細血管やリンパ管、神経などが通っています。表皮の基底細胞に栄養を与えたり、皮膚の構造を維持する働きを担っています。
網状層
真皮の大部分を占める部分。線維芽細胞が皮膚の重要な構成成分である線維(タンパク質)を作ています。
以下では真皮の大部分を占める網状層とその構成要素である、線維芽細胞、コラーゲン線維、エラスチン線維、基質について見ていきたいと思います。
コラーゲン繊維
コラーゲン線維は真皮の約70%を占め、網の目おように真皮に存在し、外からの力(衝撃)から保護すると同時に、肌にしなやかさや弾力を与えています。肌のスプリングのような役割をしています。
エラスチン繊維
エラスチン繊維はコラーゲン線維を束ねるような役割をしています。コラーゲン線維をエラスチンが束ねることで、真皮がスプレングのように弾力性が生まれます。エラスチンの束ねが外れると肌のスプリングはうまく機能しなくなります。
基質
コラーゲン線維とエラスチン繊維が構成する網の目の間をヒアルロン酸などムコ多糖体、タンパク質、ビタミンなどの基質が満たしています。
ヒアルロン酸は1gで6Lの水分を保持できる保湿効果があります。
線維芽細胞
真皮のところどころに点在し、コラーゲン線維、エラスチン線維、基質を作りだしています。また自らも分裂し、新しい線維芽細胞を生み出します。線維芽細胞は真皮のほぼすべてを生み出す肌の母親的な存在ですね。
さらに、線維芽細胞は古くなった線維や基質内の成分も分解します。
この線維芽細胞がうまく機能するためには血液らからの栄養補給が十分であることが必要です。
Tips 線維芽細胞を元気に維持するアプローチ 線維芽細胞は、組織修復や再生に関与する細胞であり、その健康状態は身体の組織の健全性に重要です。以下は、線維芽細胞を元気に維持するための一般的なアプローチをご紹介します。 |